正直に言うと、私はリスティング広告で盛大に失敗した経験がある。副業でマーケ支援を始めた頃、クライアントの月10万円の広告予算を3ヶ月間ほぼ無駄にした。CTRは1.2%、業界平均の半分以下。何度書き直しても改善しなかった。
転機は2024年1月、ChatGPTに「広告文を全部作ってもらう」という半ば投げやりな試みだった。結果は2週間でCTR2.8%。それまでの自分の努力が恥ずかしくなるほど、あっさり改善した。
この記事では、その経験をもとに「AIでリスティング広告文を作ってCTRを2倍にする方法」を書いていく。コピーライティングの知識ゼロでも再現できる内容だ。

「AIに任せるなんて手抜きでは?」と最初は思っていた。でも実際に使い込んでみると、AIは広告文作成において人間より明らかに得意なことがある。
A/Bテストの鉄則は「バリエーションを多く用意すること」。でも人間が10パターンの見出しを書こうとすると、普通に1〜2時間かかる。AIなら30パターンを3分以内に出してくれる。
私が最初に試したとき、ChatGPTに「見出し20パターン出して」と頼んだら本当に2分で返ってきた。しかも全部30文字以内に収まっていた。これだけで使う価値があると確信した。
CTRが高い広告文には共通点がある。緊急性・希少性・社会的証明・ベネフィットの明示——いわゆる「心理的トリガー」だ。これをゼロから意識して書くのは難しい。
AIはコピーライティングの膨大なデータを学習しているので、指示するだけで自然にこれらを組み込んでくれる。「緊急性を入れて」と一言添えるだけでいい。
Google広告の見出しは30文字以内、説明文は90文字以内という制限がある。人間が書くと「あと2文字オーバー」という微妙なズレが頻繁に起きる。AIはこの制限を厳密に守りながら、情報密度を最大化してくれる。
ここからが本題。私がクライアントの広告CTRを1.8%→3.9%に上げたときの手順をそのまま公開する。使ったのは主にChatGPT(GPT-4o)だ。
AIへのインプットが雑だと、アウトプットも雑になる。事前に以下の5点をメモしておくだけでいい。
私が担当したクラウド会計ソフトの案件では、この整理に5分もかからなかった。でもこの5分をサボると、後で何度もプロンプトを修正する羽目になる。
プロンプトの質が広告文の質を決める。私が実際に使っているテンプレートを公開する。
■ 商品・サービス:[商品名と価格]
■ ターゲット:[年齢・職業・悩み]
■ 強み・差別化:[競合と違う点3つ]
■ 狙うキーワード:[キーワード]
■ 競合広告文:[コピペした競合の広告文]
【出力形式】
・見出し(30文字以内):10パターン
・説明文(90文字以内):5パターン
【必須条件】
・緊急性・数字・ベネフィットを必ず含める
・競合との差別化を明確にする
・全角文字は1文字=1字でカウント
このテンプレートに情報を埋めてChatGPTに投げるだけ。私はこれで平均して「使える広告文」が初回から5〜6パターン出てくる。
AIが生成した広告文を全部使うのはNG。必ず人間の目でフィルタリングする。私が使っているチェックリストはこれだ。
5つ全部クリアしたものだけをA/Bテストに使う。だいたい10パターン中3〜4パターンが残る感じだ。
最初の出力が60点でも、追加指示で90点まで上げられる。私がよく使う追加指示はこれだ。
対話を重ねるほど精度が上がる。1回投げて終わりにしないのがコツだ。
Google検索で表示された競合5社の広告文をコピーして、ChatGPTに貼り付ける。そして「この広告文の強みと弱みを分析して、これを上回る表現を提案してください」と指示する。
私がこれをやったとき、競合が「業界No.1」という曖昧な表現を使っていることに気づいた。そこで「具体的な数字」で差別化する方針に切り替えたら、CTRが0.8ポイント上がった。
CTRが高い広告文は、感情と論理の両方に訴えかけている。AIに「感情訴求バージョン(共感・不安解消・夢の実現)」と「論理訴求バージョン(数字・実績・保証)」を別々に作らせて、要素を組み合わせるのが効果的だ。
「失敗しない〇〇」「無駄にしない〇〇」という表現は、クリック率が上がりやすい。ユーザーは「得たい」より「失いたくない」という気持ちのほうが強いからだ(損失回避バイアス)。
AIに「ユーザーが抱える不安・失敗体験を起点にした広告文を作ってください」と指示するだけで、このパターンの広告文が出てくる。
「2024年最新」「今月末まで」「〇月の新生活に向けて」——こういった時期に合わせた表現は緊急性を生む。AIに「現在の季節とトレンドを反映したバリエーションを追加して」と依頼するだけでいい。
私は3月に「新年度」を絡めた表現を追加したら、CTRが一時的に1.3倍になった経験がある。旬の表現は思ったより効く。
サイトリンク・コールアウト・構造化スニペットなどの広告アセットも、AIで一括生成できる。これらを充実させると広告の表示面積が広がり、視覚的な目立ちやすさが上がってCTRが改善する。
「広告文と合わせてサイトリンク5本・コールアウト5本も作ってください」と追加指示するだけだ。
2024年2月〜3月に私が担当した、中小企業向けクラウド会計ソフトの案件の話をする。
もともとの広告文は「機能説明」に終始していた。「仕訳入力が簡単」「クラウドで管理」——悪くはないが、刺さらない文章だった。CTRは1.8%で、業界平均(約2.5%)を大きく下回っていた。
AIを使って実施した改善の流れはこうだ。
| 指標 | 改善前 | 改善後(2週間) | 変化 |
|---|---|---|---|
| CTR | 1.8% | 3.9% | +2.1pt(約2.2倍) |
| コンバージョン数 | 月12件 | 月19件 | +58% |
| 広告費用対効果(ROAS) | 210% |